危険なバッテリー

ドローンのエネルギー源、Li-Poバッテリー(リチウムイオンポリマー二次電池)。
従来の電池に比べ、非常にエネルギー密度の高い電池です。
そして、比較的、充電可能回数が多い、優れた充電電池です。
センサーやモーターの小型化と並んで、リポバッテリーもドローンを生み出した立役者の一つです。

とは言え、それでもドローンを数分飛ばすのが限界です。
大型の物でも数十分。
ドローンの重量の大部分をバッテリーが占めています。
それでもなお、この数字です。

それだけ、飛行には大きなエネルギーが必要と言うことです。

電気的に言えば数A(アンペア)~数十A(アンペア)。数十W~数百W(ワット)。
電気の世界に携わっている方は、驚くはずです。
そうでない方は、身の回りの電気製品と比べてみるとわかりやすいでしょう。
例えば、ノートパソコン。大小様々ですが、手元のPCを見ると30W(ワット)とあります。
例えば、スマホ。スマホの充電には5VのUSB接続で2.4Aなどが一般的ですね。
小型ドローンがこれらと同じくらいのレベル、ということです。
中型、大型にもなるとこれの何倍にもなります。

小さなバッテリーでは、数分しか持たないのもうなずけます。
逆の見方をすると、数分持たせられるだけの大きなエネルギーが、小さなバッテリーに詰まっている、ということに驚きます。

爆発炎上!?

さて、大きなエネルギーが詰まっているバッテリーですが、乾電池の様に扱いやすいものではありません。
いくつか注意点があり、それらを守らないと、使い物にならなくなったり、ガスが発生したり、最悪は炎上する可能性があります。
可能性がある、と言うのは「稀に起こりうる」という意味ではなく、「ちょっと油断するとホントに危ない」という意味です。

私は、数十個のバッテリーを全て密封の上、金属ケースに入れて保管しています。
使用中でも、毎日欠かさず、正しく保管しています。
そうしないと、安心して眠れません。
火事になってからでは遅いのです。

バッテリー保管時の約束

まず、バッテリーは、残量50%くらいで保管しなければなりません。
使い切った状態で保管箱に放り込んだり、充電後に使うのをやめて保管箱にいれたりしてはいけません。

バッテリーを保管する時は、燃えても大丈夫な箱などに保管します。
できれば、ガスが発生したときに備え、袋に入れておくと良いでしょう。

私は、バッテリー1つ1つをチャック付きビニール袋に入れて密封し、全てまとめて金属ケースに入れています。
ビニールに入れておくのは気休めに近いものですが、ガスが発生した個体にすぐ気づける、というメリットがあります。

リポバッテリーの電圧は約3.6V~4.2Vです。
満充電の時に約4.2Vになり、使用すると放電とともに徐々に電圧が下がり、3.6Vあたりが残量0%です。
実際には、まだエネルギーが残っていますが、これ以上放電すると、再起不能になってガスなどが発生します。
その為、リポバッテリーを用いる各機器は、3.6V付近で0%と表示して電源を落としたりして、放電を止めるように作られています。

機器を開発する立場に立った以上、シビアに考えなければなりません。
そう、0%で止める機能を止めてしまったり、ミスしてしまった場合、容易に事故を起こせてしまうのですから。

ちなみに、製造された時点でこの電圧にしてあり、倉庫に眠っている間も、ユーザの手に届く時もこの電圧です。
何か怖いと思うのは私だけでしょうか?

3.6Vを下回らなければ、4.2Vを越えなければ良いのであれば、50%付近にするなどと面倒なことはしなくても良いのでは?
と考えてしまいますが、残念ながらそう単純ではありません。
温度によって電圧が変動してしまうからです。
例えば、使い切ったまま、あるいは充電したまま使うのをやめて保管していたバッテリーが一つ。数か月もすると気温もだいぶ変わってきました。ある日、鼻を突くような異臭が…何の匂いか分からないまま換気はしたものの。後日、電圧が0Vになったバッテリーを発見して顔を青くする。
そんな体験はしないに越したことはありません。
火を噴かなくてよかった…

日本の気候における気温変動からすると、バッテリーの電圧は0.2Vくらい変動する様です。
個体差や地域差によってはもっと大きく変動するかもしれません。
従って、3.8V~3.9V、つまり50%付近にしておかないと、安心できません。
気を付けましょう。

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